平成25年度研究成果報告書《平成25年度教育課程研究指定校事業》

 都道府県・指定都市番号  33   都道府県・指定都市名    岡山県     
   学校名 (生徒数)  
   岡山県立勝間田高等学校(427)
   

(本研究に係る問い合わせ先)
 所在地:岡山県勝田郡勝央町勝間田47
 電話番号:0868-38-3168
 学校HPのURL:http://www.katumada.okayama-c.ed.jp/ 

【研究成果のポイント】

○研究のキーワード:座学と実験・実習の有機的連携,地域交流,ジグソー法,記録簿
○研究成果のポイント:
  座学と実験・実習の有機的連携を図ることで,生徒の興味関心を高め,農業学習の基礎基本を定着させる。
  また, 地域との交流会等の場面において,身に付けた農業の専門知識を活用し,学習の深化を図る。

【研究の目的,研究内容
(1)研究主題

座学と実験・実習の有機的な連携により,専門学習に対する関心・意欲を高め,
専門性の基礎基本を身に付けさせるための指導方法の研究 

(2)研究主題設定の理由
  本校の農業系学科は,県内唯一となる農業・林業を専門的に学習する「グリーン環境科」農業生産物の加工・活用を学習する「食品科学科」,農業機械を中心に学習する「産業工学科」の三学科で構成され,生徒の地元就職率も50%を越える等,地域産業を担う人材を育成している。 また,各学科とも,地域の小学校の環境学習の受入れや地域特産品を用いた食品の製造など,地域との連携事業を数多く取り入れ,生徒が学習成果を発揮し活躍する場として生徒の成長を図っている。
  しかし,近年,生徒の興味関心の多様化が進む中で,これらの専門学習が生徒の学習に対する動機付けに十分つなげられていない実態がある。
  そこで,本研究では,将来のスペシャリストの育成と地域産業を担う人材の育成という学習指導要領の趣旨を踏まえ,座学と実験・実習の効果的な連携により,知識と技術・技能との関連付けを行い,「わかる授業」「見える授業」を行うことを通して,生徒の関心意欲を高め,専門性の基礎基本を身に付けさせることを目的とした。

(3) 研究体制
 組織は事業の内容により,将来のスペシャリストの育成をめざして効果的な授業を研究・実践する「スペシャリスト育成事業部」と,地域産業を担う人材の育成をめざして地域と連携を進める「地域産業人材育成事業部」の二つの作業グループから構成し,全体の取りまとめを授業改善事務局が担当する。
 
   ・授業改善事務局  スペシャリスト育成事業部(農業授業改善チーム,専門科,教務課)  
                地域産業人材育成事業部(農場長,専門科,地域連携プロジェクトチーム)
  
   ・外部評価委員会   岡山大学教授 
                勝央中学校長・教諭 
                勝間田小学校長・主幹教諭  

(4)1年間の主な取組の経過
 平
 成
 25
 年
 度
「授業改善」
 ・各学科における座学と実験・実習の連携による授業改善の取組
 ・公開授業研究会の実施(7月,12月)
 ・事前事後のアンケート調査の実施
「地域との交流会」
 ・三学科で小学校,地域住民を対象にした交流会を延べ12回実施

 (5)具体的な研究内容・方法,研究を進める上での工夫点等
○座学と実験・実習の連携による授業改善の取組
 ・座学と実習の連携を図るための年間指導計画の見直し
 ・ICT教材カード教材の作成
 ・ジグソー法を使った林業経営者の視点での学習のまとめ
 ・グループ協議を取り入れた,プロジェクト学習の実践
 ・科目間連携を進めるための実験・実習の記録簿の活用
○地域交流における効果的な活動の取組
 ・小学校との交流会における,生徒のプレゼンテーションによる事前学習会の実施
 ・地域と連携した課題研究等の取組

【研究成果とその意義等】

(1)研究成果
 ・「農業と環境」では,プロジェクト学習のまとめをグループ協議で考察し,発表し合うことができた。
 ・「食品製造」と「総合実習」との連携では,製造実習に焦点を合わせた座学を直前実施することで,スムーズな実  習を行うことができた。また,ビデオ クリップを総合実習で活用することで,実習の基礎基本の習得に役立った。
 ・「森林科学」では,ジグソー法を取り入れることで,生徒が自主的に活発な学習活動に取り組むことができた。
 ・交流会では,生徒たちが事前学習の資料を作成し,交流の対象の小学校に出向いて事前学習を実施できた。
 ・地域からの要望に応え,「わさび田の復活」「北の一本杉の保全」「地域特産物の商品開発」などを課題研究のテ ーマとし,学校で学んだ専門知識を生かして取り組むこができた。
 ・授業への興味関心に関するアンケートでは,生徒の興味関心が上昇又は高い水準を維持するなど効果が確認できた。また,学科ごとの特徴や新たな課題を発見できた。

(2)研究成果の意義等
  座学と実験・実習の有機的連携を図ることで,生徒の興味関心が高まり,農業学習の基礎基本の定着につなげることができた。また,地域との交流会等の場面において,身に付けた農業の専門知識を生かし,学習を深化させることができた。

(3)指定期間終了後の取組
  授業改善については、「農業」だけではなく、全教科に広め、生徒にとって「わかる授業」「見える授業」を推進する。
また、実習記録簿の活用が座学と実験・実習の連携に重要な役割を持つと考えられ、学年進行に伴う、記入法の深
化や、一定期間ごとのまとめ、また、3年間継続し、農業関連科目での横断的利用など、記録簿の活用についても研
究したい。
  さらに、座学と実験・実習の有機的連携を見据えた、年間指導計画、カリキュラム編成、評価方法等の改善に取り
組んでいきたい。
 交流活動は、農業の専門知識を生かして地域に貢献すすとともに、地域を担う人材の育成を目指して取り組んで行
きたい。